夕張市は周囲を山々に囲まれた、農業を基幹産業とする街です。なかでも夕張メロンは、北海道を代表する地域ブランドとして、昭和35年から生産が続けられてきました。夕張メロンは「スパイシー」と「アールス」を親に持ちます。リキュールのような芳醇な香り、鮮やかなオレンジ色をした果肉を「スパイシー」から、コクのある甘み、そしてとろけるような食感を「アールス」から受け継いでいます。この品種を生み出したのは夕張の農家たちでした。専門家ではない人々が行う品種改良で、このように親の長所ばかりが子のメロンに出てくるというのはなかなかないことです。香り・糖度・食感の理想的な特性をすべて持って生まれた夕張メロンは、まさに「天の恵み」というべきメロンだと私たちは自負しています。
夕張メロンは夕張市の、夕張メロン生産農家のみが作ることを許される果物です。半年近く雪に閉ざされる地域特性などから、出荷は5月中旬から8月までの約3カ月間に限られます。それだけに稀少な味であり、多くの皆さまから「食べてみたい高級果物」、「もらったらうれしいギフト」という声をいただいています。地域限定生産のメロンが、今や「日本を代表するメロンブランド」にまで成長し、高級感のあるギフトとして人気を集めるようになったことは、本当にすばらしいことだと感じております。
夕張メロンの栽培には3つの要素があります。空気と水、そして光です。温度管理、光量・水分量の調整などは毎年の作業ですが、何度くりかえしても毎年毎年が勉強です。しかし、「さらにおいしい夕張メロンを」との思いは強まるばかりです。それは、夕張メロンを楽しみに待ってくださるみなさまがいるから。2011年には北海道の発展に貢献した団体に贈られる北海道功労賞を知事から授与されました。農業分野での受賞はこれが初めて初めてです。また、2015年には地理的表示(GI)の第一号として登録されました。夕張メロンという作物への、地域からの期待の大きさもひしひしと感じています。北海道内外の夕張メロンファンのみなさまの期待に応えられる味をこれからもお届けするべく、一丸となって生産に励み、厳格な品質基準を守り続けなくてはとの思いを強めています。夏を彩るギフトに、またご家庭でのデザートとしても、私たちが自信を持っておすすめする夕張メロンをぜひご利用ください。